先週は、母親の体調が不安定な中、受け入れ可能とのデイの判断で送り出したのですが、念のために外出は、慎重を期し、デイに母親の状態を確認した午後3時頃からという遅い時刻になったのでした。
しかし、夕方五時過ぎに母親が救急搬送されたとの連絡を受け、結局、外出先の「キタ」から八尾市の救急病院まで直行となったのでありました。
でも、ある意味、予感めいたものがあったので、西天満の画廊での用事を早めに片付けた後は、老松にあるいつもの骨董屋さんでのんびりしていたのでありました。
…そうした中、帰り際での「救急搬送」の連絡であった訳なので、ある意味タイミング的には不幸中の幸いなのでありました。(結果、病院に着くと帰宅OKな母親がベンチに座っていました。)
…で、その時に購入したガラクタが今回の「ヴェネツィア玉」なのですが、専門外とて知識無く、あれこれ迷って3点選んだのがコレでした。
今回のモノは、ミルフィオリ技法を使用している事から、19世紀頃にアフリカ向けに造られたと判るそうですが、当時はオランダでも造られていたそうなので外見からはヴェネツィア製と区別がつかないようです。
最も、ヴェネツィアではガラスの主成分が、酸化ナトリウムに酸化鉛20-50%を含有しているのに対し、オランダ製は、酸化カリウムが主成分で鉛の含有が無い事から、厳密には区別できるみたいです。
ヴェネツィア玉…(左より)39,36,20mm
あ~何か熱っぽい!…でも体温36.5℃なのでインフルエンザではないみたい。まぁ、介護していると寝込む訳にはいかないのがつらいところでありますよ。
…そんな訳ではないですが、何気に季節はずれの「天使魚」をアップしますのだ。
基本、こうした置物には興味が無いのでありますが、昨年後半のお初天神でのこと、20cm位の細長い魚の陶製フィギュアを見付けたのがありまして、それは「ニュンヘンブルグ」というドイツのメーカーのモノだったのですが、「何かオブジェとして面白い」と直感したのです。
でも、前述のように、こうした置物を購入するに至るまでの興味がないものだから、その日はプライスだけ聞いてその場を離れたのでした。(確か8千円だった…。)
…しかし、何気に気になっていたで、翌月もお初天神に出向きましたが、さすがに売れていました。
…で、そんなスッキリしない感じの中、年末の四天王寺さんで見つけたのが今回の「天使魚」なのでした。でも、購入するまでが紆余曲折でして、「こんなの買っていいのかなぁ…」との思いが頭の中をグルグルと駆け回り、ついでに?四天王寺境内も何周かしてから購入したのでした。
何やら前振りが長いので、「ドイツ製のフィギュアを買ったのか」とお思いでしょうが、実はコレ、平安、つまり京都製のモノで、「鳳子」なる作者(工房)が製作したものなのでした。しかし、それ以外の情報は不明でして、鳳子って誰?にはじまり、時代はあるの?とか、「天使魚」って何?なんて疑問が一杯湧いてくるのでした。
購入した業者さんは「明治くらいはあるんちゃうの?」とお気楽ですが、段々とフラストレーションが溜まってくる感じ。それで熱っぽいのかなぁ?(文章がグダグダになってきた)
底面はこんな感じ。「鳳子」銘と穴3つ。
「天使魚」、ブログ用の画像を撮るので久しぶりに目にしましたが、「やっぱりよく判らない!」とうのが本当のところ。ただ、赤い釉薬が「辰砂」のようにも見えるから、業者さんの言うとおり、時代的には明治くらいは有るのかなぁ…と、ボヤっとした頭では感じたものの、縞模様のパステル調の釉薬は何?…なんて考えると、やっぱり判らなくなってしまう。少なくても戦前はあって欲しいなぁ。
結論…オブジェ感覚でみるなら、お初天神で「ニュンヘンブルグ」を購入すべきでした。「天使魚」って、やっぱり置物ですから…
天使魚(鳳子製)…左、高80mm、右、高65mm
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今年はブログに関しては良いスタートだと思ったのだけれど、介護している母親の状態が思わしくない等もあり、例によってすっかり更新をサボってしまいました。少し反省しないといけないなぁ…なんて思いつつ、今月も蕎麦猪口をアップすることにしました。
今回の蕎麦猪口は、今年、老松通りで購入したものですが、骨董屋さんの蕎麦猪口棚で見た最初の印象はといえば、「何かボヤっとしてるなぁ…」というものした。骨董屋さん曰く「一見、雨降り紋に見えるけれど、幹らしいものがあるので柳なの。」との事でした。
蕎麦猪口に関しては、先月にもチョコっと申しましたが、基本、ぐい飲みサイズを購入しておりまして、図柄は2の次なのでありました。…で、今回の猪口は正に蕎麦猪口サイズなのでして、正直、これを買ってしまうと「蕎麦猪口コレクター」になってしまうのでは?という疑念が生まれたのでした。(大げさだけど)
…で、気になってはいるものの、何か買わない理由を探したら、見込みの「火焔宝珠紋」らしき文様がでか過ぎてちょっと変!…それに図柄的には珍しいモノかもしれないので予算的には無理だな。…なんて理由をつけてその日は購入せずに帰ったのでした。
しかし、その決心も裏腹。翌週、西天満の画廊でグループ展を観た際、その骨董屋さんに立ち寄って蕎麦猪口の価格を聞いたのでした。(まだ売れていませんでした。)
でも、「やっぱり高い!」と諦めかけたのですが、店主に「ディスカウント!」を申し出ると、何とか予算の2割り増しくらいで収まりました。(喜)
それにしても…このブログのために写真を撮ったのですが、やっぱりボサっとした図柄が災いしてか、「何かぼやけてる?」という印象が拭えませぬ。まぁ、見ていて飽きないのですがね…。
伊万里柳紋蕎麦猪口…径79×高59mm
今回は瀬戸の蕎麦猪口でありますが、瀬戸の磁器染付ですので基本的に19世紀以降のものとなります。
左は、昨年末に購入した貝文染付の猪口ですが、老松の骨董屋さんに以前からあるのは知っていましたが、何となく手が出なかったモノでした。前回の伊万里の猪口もそうですが、年末とて何気に猪口買い?に走ってしまい勢いで買ってしまった感のあるものでした。
まぁ、この貝文に関しては、たっぷりとした釉薬が気に入っているので衝動買いも後悔がないのですが、右の猪口(輪線文で良いのか?)は、いかにも時代が若く、昭和かひょっとしたらコピーかな?と思える品なのでした。…つまり後悔していると言うことですね。
貝文猪口の裏面。表面も巻貝ということしか判らないのですが、裏面の模様に関しても多分「海系」なんだろうなぁ…とは思うものの、やはり「?」なのでありました。…ただ、こなれた感じでは描かれています。
貝文猪口の見込み。
同じく底面。輪線文?の猪口と比べると違いが一目瞭然ですね。これじゃぁ、後悔してしまうでしょ。
まぁ、そんな怪しげな輪線文?の猪口ですが、この模様自体は存在するようなので、真面目なコピーということにしておこうと思います。何せ、もっと怪しげな染付けを買ってしまっているのですから…(でも、ネタがあるうちは紹介しないのだ。多分。)
瀬戸貝文蕎麦猪口…口径70-71×高55
新年あけましておめでとうございます!
昨年は「ちょっとサボり過ぎちゃうの…」みたいなブログにお付き合いありがとうございました。今年も早グダグダな当ブログですが、懲りずにクリックをおねがいします。(見捨てないでね。)
…で、本年最初のブログは伊万里の蕎麦猪口でスタートであります。
昨年12月は、予算乏しい小生にしては珍しく、老松通りに2回、四天王寺さんに1回の計3回もガラクタを購入することができました。(まぁ、日程的に年初から前半の骨董市には行けないなぁ…という事情もありまして。)
そんな訳で、年末だけで伊万里3、瀬戸1の計4個の蕎麦猪口をゲットしたのでありましたが、そこは小生のこと…やはり伊万里の3個は、直しやホツのある疵物なのでありました。まぁ、そうでなければ、いくら安くなったとはいえ4個も買えないのであります。
こちらは四天王寺さんで悩んだ末に購入した松竹梅文の蕎麦猪口であります。なぜ悩んだのかといえば、酒器に丁度良いサイズの蕎麦猪口が2点あったからでして、小生、基本的に蕎麦猪口は日本酒用と決めている感じがします。(自分で言うのもなんですが…)
結局、これを選んだのは上品な薄手の猪口なのと、業者さんの「サイズ的に珍しい」の一言があったからなのでした。相変わらず「珍しい」という言葉には弱いのですが、使用感も思ったより滑らないなぁ…という印象で、わいわい飲むのには向かないけれど、冷酒を一人飲むには丁度良い感じがしました。
こちらのシンプルな図柄の蕎麦猪口は年末の老松通りで購入したものです。この日は別の蕎麦猪口がメインで老松通りまでやって来たのですが、その骨董屋さんからの帰り際に「天井近くの棚の上」にあるコレを見つけたのでした。
店主曰く「無傷やと思ったのに疵があったの…よかったらお安くしとくわ!」の一言で購入となりましたが、三階松らしい(3匹のクラゲという説もあり)シンプルな図柄なのと、疵も直しが利く程度のモノなのでお買い得だったかも知れません。
松竹梅文蕎麦猪口の見込みには五弁花があり、そのまわりに圏線をめぐらせています。小生的には、どうもこの線が気になったのですが、手元の本で確認すると、18世紀中ごろの猪口にその事例があるようなので一安心した次第です。
底面、松竹梅文の猪口には角幅の銘があります。最初はコレも気になる一つではありました。染付けがハッキリしていて角福って、如何にもって感じでしょ。
骨董の見方って、何年たっても進歩しないんだなぁ…いつまでも素人の私。
松竹梅文蕎麦猪口…口径60×高さ48ミリ
三階松文蕎麦猪口…口径66-8×高さ52ミリ
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