安倍首相が関係改善のため、中国、韓国を訪問したことは御承知の通りですが、北朝鮮の核実験は、正にこのタイミングで行われた。…そして、核実験直後に行われた韓国、ノ・ムヒョン大統領との日韓首脳会談では、当然のようにこの問題が第一議題に上がると日本側は思っていたのだが、実際のところは、核実験よりも先に、安倍首相の見解を質すとして、靖国神社参拝などの過去の問題に冒頭の40分を費やしたのだ。…その結果、北朝鮮の核実験に対する共同文書の採択が出来なかった。…あの中国とさえ出来た事が…である。
…何故に?…と思うのだが、核実験を実行した北朝鮮よりも日本が脅威であると、ノ・ムヒョンは本気で考えているようだ。
ノ・ムヒョンの支持率はすでに10%台に落ちているのだが、彼を支持したネチズンと呼ばれる若者たちの中には、北朝鮮の核実験を支持し喝采を送る者も少なくないし、一部の国会議員は、韓国自身が核武装に進むべきだと主張する。
…要するに、ネチズンと言われる、ネット世代の若者たちは、北朝鮮との戦争を知らない世代であるから、北朝鮮が韓国にとって、安全保障上の最も深刻な脅威であるとの実感が無いことに原因する。
…その一方で、日本に対しては、反日教育一辺倒であるから、彼らには、日本こそが最大の脅威と映ってしまうのだ。
…そうは言っても、根本的な原因はノ・ムヒョンにある。それは、北朝鮮の核実験により太陽政策の変更を余儀なくされた筈なのに、安保理制裁決議とは無関係として、その政策を継続しようと考えている事にも表れている。
…何としてでも、自らの政権を維持したいのだ。太陽政策の間違いや、反日政策を変更する事は、ノ・ムヒョン自らの首を締める事になる。国民の生活や安全よりも、政権維持を最優先させる点では、金正日もノ・ムヒョンも変わりが無く、共に滅びる運命にあるようだ。…って、これは、私の個人的な希望でした。