昨日あたりから、北朝鮮による二度目の核実験が最終段階に入ったと報道されているが、恐らく、その可能性は高いと考えられる。
北朝鮮は、その宣言において、核実験は成功裏に終わったとしているが、その爆発規模から推定すれば、報道されるように失敗したとみるのが自然である。
しかし、そうした是非はともかく、北朝鮮としては、世界に対して核保有の事実を認めさせることが、金正日体制を維持する唯一の方法であると考えていることから、世界に核実験が成功したと認知されるまで実験は繰り返されることになる。…よって、今回の二度目の核実験が差し迫っているという報道は信憑性が高い。
今回、北朝鮮がどのような核実験をしようと考えているかは定かではないが、前回の失敗がプルトニウム型ならば、今回はウラン型というように実験すると推定されるが、プルトニウム型の核実験については、1998年のパキスタンの核実験において、既にそのデータと実験機材を持ち帰ったとされている。…だとすれば、プルトニウム型に関しては核実験の必要性を感じないが、やはり、世界にアピールする必要性を感じたのだろう。
…こうした、北朝鮮の世界に対する挑発と強硬な態度は、今年いっぱいは継続されるだろう。しかし、国連安保理での制裁決議が全会一致で採択された影響から、年明け早々にも軟化するものと思われる。それは、北朝鮮の食糧事情からみて、5月が限度であると考えるからに他ならないが、それには、韓国、中国が北朝鮮への経済制裁を厳密に履行するかにかかっている。