これを老松で買ったのは何時だったか・・・すっかり忘れてしまうくらいの時間が経ってしまった。
当時を思い出すと・・・「ズタボロやけど、くらわんかの白磁の盃って無いねんで!」という店主の一言から始まったのだ。
手に取ってはみたものの、あまりのポンコツぶりに流石の私でも躊躇せざるをえないのでした。
いくら素人の漆直しでもねぇ・・・傷口くらいはシッカリ合わせなさいよ!・・・なんて愚痴も飛び出してしまう位の出来。
・・・とはいえ、ここで紹介していると言うことは・・・結局、買ってしまったのですよ。(._.)
大体、骨董なんてのに興味のある人は「珍しい」なんて言葉に弱いからね・・・。
私も・・・かれこれ一時間ばかり掌の中で転がし悩んだ末に・・・最後の最後、持ち帰る決心をしたのでありました。
・・・持ち帰ってから、早速、お酒を入れてみたのですが・・・そら、漏れるわなぁ。・・・なんて、予想通りの結果でしたが、それでもちょっとガッカリ。
以来、「どうしたもんじゃろなぁ・・・」と思いつつ、すっかり忘れてしまったのでありました。
久しぶりに陽の目をみた盃ですが、どうも「割れ」が単純過ぎて面白くない!
どうせ壊れるなら、もう少し細かな破片になったほうが金継ぎも映えるのになぁ・・・なんて、まだ直すって決めてないけどもね。(^_^)
横から見ると煎茶碗ぽい雰囲気だけど、底面に厚みがあるので少し深い平盃みたいな感じで飲めるみたい。
「くらわんか」は未だに関西では人気があるのか、老松のとある骨董屋さんのHPで見つけた「完品」のコレには・・・驚きの5万円というプライスが・・・!
いくらなんでも高くない?・・・全然売れる気配がありませぬ。
半値くらいなら小生買いますよ・・・なんてね。
さて、現実に戻れば「コヤツ」をどうするか・・・前述のように金継ぎに出してもつまらなそうな出来になりそうだし・・・またしてもお蔵入りになりそうな気配。
さすがに修理しても「完品」と同じ値段にまではならないと思いますがね。(^-^)v