何ていうか・・・フリマでこれを見つけた時は、
「昔のお金を計るやつ」だなと思ったものの、何かが違うなぁ・・・と違和感を感じたのでした。
それは集約すると
「こんな柔らかな材質のモノだったかなぁ・・・」ということになるのですが、骨董市などでよく見かける古民具なので、さほど注意を払ってこなかったため判断がつかなかったのでした。
裏面を見ても道具として手を抜いた作りではない感じなので、何となく間違いないだろう・・・と、とりあえず持ち帰ったのですが、その後、WEBで検索してようやく答えが判りました。
こうした硬貨を計る道具は、江戸時代の商家では帳面、算盤、銭函などと同様に帳場道具として使用されたものでしたが、当時の通貨単位の「銭」から「銭枡」(ぜにます)と呼ばれていたようです。
それは、各「銭」ごとの寸法に合わせて縦横に仕切りが造られ、硬貨を並べることで個数を容易に計るというものでしたが、そうすると今回のモノは江戸時代の通貨のサイズとは合わないことが判りました。
・・・で、さらに銭枡で検索してみたら・・・何と、銀行や郵便局で最近まで使われていた・・・という記述がありました。(多分、機械式の計数機が普及するまでか?)
そんな訳で、現在の硬貨を当てはめてみると・・・どうも10円硬貨がピッタリ!(百円玉も使えます)な感じなのでした。まぁ、当初からお宝発見!みたいな購入ではなかったので特にショックとかは無く、やはり、最初の違和感が正解だった・・・という、変な安心感があるのでした。
今回は、古道具ひとつで小さな歴史に気付く・・・とまではいきませんが、「へぇ・・・」的なお勉強ができたので善しとしよう。
昭和の銭枡・・・393×144mm