またまた仏花器でありますが、これは「くらわんか手」と同日に購入したモノであります。なお、タイトルには「苗代川」としたのですが現時点で確信はありません。
…で、例の店主曰く「口が広がっているから古いものやで!」とか「底面が糸切底になってるから瀬戸やな!」との事でしたが、何となく口作りの緩いのが購入時から気になっていたのでした。
画像のように確かに糸切底なのですが、ちょっと瀬戸とは土味が違うっぽくない?…なんて疑問が生じ、手元にある図版から今回の仏花器と似たようなモノがないかを調べ始めたのでしたが、そのうち、「薩摩」なる本から苗代川の特徴(糸切底や耳の形)と似ているのではないか?と思い至ったのでした。
また、違う本からですが、黒釉や褐釉はパッと見判りにくいものの、苗代川の土味は「赤い」とありました。改めて確認すると、何となく「赤いような」気がします。…なので今回は苗代川としたのですが、前述のように素人のこととて確信はありません。
それにしても、本当に時代があるのかなぁ?…まぁ、実際に使用された痕跡はありますが、器体が今回紹介の仏花器の中では一番小さいし、何か全体にバランスが取れ過ぎている感じもするから、ひょっとして現代作だったりする可能性もアリ?
それにしても、今月は仏花器を3点もアップしてしまいました。本当に業者さんは「お口が旨い」から何気に買わされてしまうなぁ…。まぁ、後悔はしていないけど、今月の四天王寺さんでは大いに注意をしなくてはなりませぬ。
苗代川褐釉仏花器…口径103×高137×底径70mm