今回は、何気に四天王寺さんで勢いのみで買った怪しげな「須恵器みたいな高杯」であります。なんというか、すでに購入後数ヶ月を経過しているのでありますが真贋のほうは依然として不明なのでありますよ。
まぁ、これを購入した店主いわく「須恵器ではなくて新羅土器らしい…」と言うのですが、図版等で調べても新羅土器と須恵器の違いは図版で見る限り区別は出来ませんでした。もちろん、今回のモノの写真がズバリ載っていた!ということも無いので、まったく生産地、真贋ともに不明なのでありました。
一説には、須恵器のほうが造形が「緩い」らしいのですが、それとて土器類素人の小生には判断が出来るはずも無いのでした。
普段、骨董市では今回のような「判らないモノ」は購入しないことにしているのですが、その日の四天王寺さんでは目ぼしい物が見つからず、「何か本で見たことあるなぁ…」なんて気分のままに買ってしまったのでした。強いて言えば、器の碗の部分に比較的丁寧な修理が付してあるので「本物ちゃうの?」というのが、ほとんど全ての購入動機でしょうか・・・。
また、須恵器風なので備前のように硬い焼き物かと思っていたのですが、やはり土器というか陶器質なのでありました。(専門家ならばこの辺りで真贋が判明するのでしょうね。)
…そんな訳で、小生的にはすでに部屋のオブジェと化しているこの土器が、真贋いずれでも構わないのですが、ただ、一点だけ気になる点がありまして、それが「台部のスリット」なのでありました。普通に考えれば、窯で焼くのにこんな縦長のスリットを入れるのでしょうかね?(図版では三角とかが多い感じ。)実際、歪みが生じているわけだし、やはり不自然なのだ。
…なので、やはり贋作なのかなぁ?…と思いつつ、また危ないモノに手を出すのでしょうか?
新羅土器高杯(?)…径106-111×高115×底径76