この膾皿は、1月に老松町の骨董屋さんで買い物をした折、帰り際にショーケースに有るのを見つけたものでして、最初「このお店ではあまり見ない伊万里だなぁ…」と思っていると、小生の意を見透かしたように店主曰く「全部傷やねん!」(やっぱり!?)
…なので、よくよく見てみれば、なるほど4枚ある皿のどれもが傷物でありました。
…で、プライスの方はと見れば、傷の程度によって違っているのでありましたが、どうしようかなぁ…と迷った挙句、器の縁が完全にV字に欠損しているものの、このほうが案外直しやすいのではないか?という思いから、4枚のうちの1枚を選び、即日、修理依頼をしたのでした。
このお皿、実のところ、先月のうちに修理は出来上がっていたのですが、(珍しく?)修理の出来が良かったのと、案外、上手の伊万里かもしれないなぁ…なんて思いから今月最初のアップとなりました。
また、タイトルを古伊万里染付扇面繋菊文なます皿(径14cm)としましたが、扇面繋までは良いものの、見込みの「菊」に関しては少々自信なし。葉っぱの形から多分「菊」だろうと考えたのでした。
裏面は過去にアップした「雪輪文」のなます皿と同じく「渦福」ですが、器形と側面の唐草模様の描き方が「雪輪文」よりも丁寧な印象がします。
それにしても、見込みの「菊文」は丁寧に描かれているのに「扇面」の方はというと平面的でして、この描き方のほうが菊を強調できると考えたのでしょうかね。
今回のなます皿、傷物でしたがぱっと見て欲しくなり、購入して即修理出ししたのですが、結果とし正解で有ったような気がしました。