対独戦勝60年記念の式典がモスクワで開かれているが、今回は国連の働きも有って、敗戦国であるドイツ、イタリア、日本なども参加している・・・第二次大戦の終結は、戦勝国であるロシアにとっては文字通り勝利の記念日になるのだが、周辺諸国である東欧にとっては社会主義という暗黒時代の始まりなのだ。このように、ヨーロッパ諸国でも歴史認識の違いが認識されるが、成熟しているヨーロッパに比べ、現在も歴史問題を外交カードとして使用する中国や韓国などは未熟な国であると言えるかもしれない・・・
モスクワで会談した中国の胡錦濤主席と韓国の盧武鉉大統領は、「反日」という共通点について協力する事を確認したと報道されていたが、何も今更・・・というのが私の感想である。過去ログ「韓国国民に同情する」において、盧武鉉政権は韓国史上最悪の政権であると結論付けた後、実は、ちょっと反省したのですが、どうやら間違ってはいなかったようです。
韓国での「反日デモ」の激化は、「竹島問題」がキッカケであると思っていましたが、盧武鉉大統領は、それ以前から人気回復のために「反日」による世論誘導を行う事を決断していた・・・と韓国マスコミが伝えているようです。また、盧武鉉政権が「親北政権」である事から、北朝鮮による核開発にも理解を示す立場を取っており、最終的には北朝鮮に韓国が同化される危惧も指摘され出している。・・・韓国国民も盧武鉉政権の政策に危機感を感じたのか、1日に行われた補欠選挙(6議席)での選挙結果は、与党ウリ党は1議席も確保できず惨敗を喫している。・・・恐らく、これからも盧武鉉政権は、在任中に支持率の下落という事態に陥れば、何度となく「反日政策」で国民を煽り、人気回復に努めると思われる。
勿論、こうした事態は、日本のみならず、韓国国民にとって不幸な事と言わざるを得ない。北朝鮮の金正日政権が信頼できない事は世界中が知っているが、盧武鉉政権も同様の事態に陥っていると認識する必要が有るのではないか?・・・日本としても、この政権が本当に信頼できるかどうかを再考する必要がある。
さて、1日に日本海に向けて発射された北朝鮮のミサイルは、シルクワームの改良型ではなく、スカッドの改良型(射程300km)ではないかとアメリカでは報道されているようだが、ようやくアメリカでも北朝鮮によるミサイルの脅威が認識され始めたと言う事だろう。しかし、北朝鮮による意図が掴めない・・・基本的には核問題をアメリカとの2国間で解決しようとするための「脅し」説が有力だが、一方では、盧武鉉政権をテコとして、在韓米軍の撤退を狙っているとする向きもあるのだ。・・・はっきり言って、あの国の行動を理解するのは難しい・・・
あとがき
今日は日本の危機意識について記事にするはずが、またまた横道にそれてまとまらなくなりました。金正日政権の存続が北朝鮮の究極の目的である事は間違いないだろうが、北朝鮮の核問題は何処へ行くのか、どのように解決するのかを予測するのは本当に難しい。・・・「核実験があるか無いか、そのうち判るだろう・・・」という北朝鮮筋のコメントの通り、ただ時間の経過を見守り、北朝鮮の行動を待たねばならないのだ。