今回の更新も、前回のキリンジュースのコップと同様に四天王寺さんで購入した昭和なコップでありますが、こちらのほうは時代的に戦前頃はあるらしく、購入した店主いわく「酒屋の立ち呑み用に作られたコップで、すりきり一杯に酒を注ぐと丁度一合になる」とのことでした。小生、ちょっと面白いかな?とは思いましたが、何分、硝子には致命的な欠けが飲み口にあるので一旦はパスしたのですが、確かに余り見かけないコップなのと、この日の四天王寺さんには目ぼしい物が無かったこともあり(暑くて根気無く探せなかったが正解)、参考品として購入することにしたものです。
さて、このコップ(高98×径64)、基本的には手吹きで作られているのですが、酒屋の業務用とて大変分厚く作られています。…なので、基本的には丈夫な筈が、飲み口が昭和な硝子製品に多く見られる「切りっ放し」になっているため、什器としての使用が重なるうちに欠けやホツが出来てしまう感じらしいです。
…で、傷があるしなぁ…と、業者さんに値段交渉を持ちかけましたが、「このコップは静岡で見つけたのだけれど、真っ黒な埃を被っていて誰も気づかなかったの!…10個ほどあったけれど、みんなこんな感じの傷があったよ!…まだ、ここに出しているモノのほうが状態は良いと思うなぁ?…京都で売れたから残っているだけだよ!」なんて言う、強気な業者さんに根負けしてしまい、結局、業者さんの言い値で三個買ってしまいました。(泣?)
まぁ、この内の一個は、その日のうちに四天王寺さんに出店していた知り合いの業者さんにお譲りしたので、小生の手元には2個のコップが残ったわけですが、その業者さんも余り見ないコップだと言っていたので、参考品としては良かったのではないでしょうかね。
また、コップに「大阪」とエッチングで記されているとおり、大阪で作られたコップなのですが、この頃の大阪のガラス製品は、販路の関係で輸出用の製品が大量に作られていましたから国内向けは少なく、そうした点では、今回の国内用のコップは珍しい部類に入るのjかも知れません。